「バイリンガルベイビー英会話」というYoutubeチャンネルをご覧になったことはありますか?
おうち英語を実践しているご家庭では英語語りかけをしている家庭も多いのではないでしょうか。
こちらは、アメリカ人ママの自然な日常英会話とリアルな子育てに使えるフレーズを聴く事ができので英語語りかけ育児をしているご家庭にはピッタリの、登録者数約35万人の大人気のYoutube チャンネルです!!
この本は、この大人気のYoutubeチャネルを運営しているアイシャ・レバインさんが、実際にご自身のお子さんに向けて取り組んでいるバイリンガル育児を通して、”日本でグローバルキッズを育てる”というテーマと真剣に向き合い、母親として、ビジネスパーソンとして彼女が日本人向けに考案した、ある子育て法を紹介する本となっています。
そのメソッドは「レバイン・メソッド」と名付けられており、本の題名にもある通り「親から始まる」子育て法となっています。
ガチガチのバイリンガル育児ではなく、ゆる〜くおうち英語をやっている私ですが、アイシャさんの語る内容に共感、深く考えさせられ、全ては難しいですができることから実践してみたいと思えました。
おうち英語をなぜしているのか、それをふと考えてみた時に「子どもにどんな人間になってほしいか」という想いが原点であり、それはただ英語ができるようになることは目的ではありませんよね。
もちろん、おうち英語に取り組まれているご家庭は、「英語を使って」グローバルに活躍できる人材になってほしいと願っている親御さんたちばかりだと思います。
自身はアメリカで育ち、日本で子育てをされているアイシャさんだからこそ気付いた、日本の教育環境とアメリカの教育環境の違いから日本に足りない部分を家庭の子育てにおいて補うべく考案されたメソッドなので、説得力があり、読んでいて自分の普段の子育てを反省するきっかけにもなった一冊です。
おうち英語に取り組む全家庭に読んでもらいたい指南書です。
[景品表示法に基づく表記]本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。
この本を読むメリット
この本を読んでほしい方はこんな方です。
この本を読むメリットは、大きく分けて3点あります。
「グローバル人材」という言葉は日本では「英語が話せる」とか「日本以外の国で仕事をする」という表面的な意味で使われる事が多いですが、アイシャさんはこれまでの経験から「グローバル人材」を以下のように定義しています。
国際社会において、言語や文化、価値観、考え方の異なる人々の話を聞いて、お互いの意見を伝え合うことにより、相互理解を深めて円滑なコミュニケーションを図ることのできる人。
親から始まる「正解のない時代」を生き抜く世界基準の子育て アイシャ・レバイン/著
この人材には①基礎学力、②英語力(英語を理解し、思ったことをアウトプットできる英語そのものの能力)に加えて、③自分の価値観をしっかり持ち、他人の意見を聞き、コミュニケーションをできるというマインドセットの部分が必要とされています。
そして、このマインドセットの部分は、親が家庭で実践していかなければならない部分であることを強調されています。
1)小学校に入るまでの6年間、子どもは誰と一番時間を過ごす?
2)子どもは1日に何時間学校で過ごす?それ以外、誰と一番時間を過ごす?
3)新しい教育方針では、協議や対話に力を入れることになるが、協議ができるためには、まずはさまざまな考えを聞く必要がある。学校の先生以外で、子どもは誰と楽しく(否定されずに)いろんな話ができて、誰から新しい視野を得られるか?
答えは3つとも「親」(保護者)ですよね。親しかいないのです。
親こそが子どもにとっての「初めての先生」です。
「主体性」や「学ぶことへの興味」、「将来のキャリア形成」などは、実は、家で最初に学びます。
親から始まる「正解のない時代」を生き抜く世界基準の子育て アイシャ・レバイン/著
やっぱり、子どもと一緒に過ごす時間が長い「親」こそが子どもの初めての先生。
おうち英語も同じ理論ですよね。子どもが一番時間を過ごすおうちで、英語を取り入れたら英語という言語が身近に感じれるはず。
本書では、子どもと一緒にレバイン・メソッドを実践していく上で、まず「親から始める」ことを求められます。
世の中のニュースに対する自分の意見や価値観を語る機会は、大人の我々出会っても、(日本のごく普通のご家庭では)あまりないと思います。そしてそれは、実は大きなハードルがあります。
つまり、「グローバル人材」ではない親の私自身も「主体性」「積極性」を持ってマインドセットができていないことに気付かされます。
子育てにおいて我々親はよく子どもに対して求めがちですが、「まずは自分自身ができているのか」という視点も重要ですよね。
将来子どもには「グローバル人材」になってほしいということは、最終的には「自身の意見や価値観を英語ではっきりと伝える事ができ、世界中の人とコミュニケーションをとれるようになる」という、親である自分自身も成し得ていないすごいことを子どもに求めているんだな〜ということを改めて認識しました。
その前提を理解した上で、親も、自分はもう遅いと諦めるのではなく自分も今からでも変わることができるし、子どもと一緒に子育てを通して「人生学び続ける」ことができると思います。
親の背中を見せるのが大切とは分かっているものの、家事・子育てや仕事で忙しい毎日の中で学び続けることはハードルが高いと感じるとともに、それができたら、さらに素晴らしい子育てになるとも思いました。
この点に関して、私は子育て、おうち英語を「自分の学び直しの機会」とも捉えています。
私は、子どもに英語をさせる先生ではなく、「一緒に学び直す、学友」というスタンスでいたいと常日頃思っています。
だから、母親の自分自身もオンライン英会話をやることで、日本人以外とコミュニケーションを取ったり、異国の文化を学んだり、少しでも世界とつながり、英語をブラッシュアップする努力もしています。(努力というほどたいそれたことはしていないけどw)
本書は、レバイン・メソッドを具体的に順をおって紹介しており、それぞれのステップではどんなことを実践したらいいかを具体的に書いています。アイシャさんとお子さんの会話の例なども所々書かれており非常にわかりやすい、理解しやすい内容になっています。
また、本書に書かれているメソッドの全てを実践することはハードルが高く難しいという方でも、「このくらいなら自分でもできそう」というヒントもたくさん書かれているので、少しずつステップアップしていける内容になっていると思います。
また、自分の意見を述べるトレーニングとして活用しやすい、具体的なオススメのおもちゃも紹介されているので、それらを子どもが適齢期に到達した時点でハマるものがないか試したりすることができます。
レバイン・メソッドとは?
それでは、お待たせしました!
具体的にレバイン・メソッドがどのようなものか簡単に紹介します。
STEP1,2,3があり、STEP1と2は実践して、数ヶ月してからSTEP3に進むことが推奨されています。
STEP1 親自身が意識して世界を見ることで、子どもの見本となる。
STEP1は親自身が取り組むべきことです。
STEP1で私が感じたことは、「目標」を持ち続ける大切さです。
どんな小さな目標でもいいので、自分自身も1日の目標、1ヶ月の目標を持って日々を過ごしていきたいと思っています。
そして、1年の目標、この先5年の目標、10年後どんなふうになっていたいか常々考えることは非常に重要ですよね。子育てにおいては夫婦で計画・方針を話し合うと思いますが、自分自身のキャリアや人生の目標も忘れないようにしないとな、と改めて感じました。
STEP2 子どもを様々な情報に触れらせ、彼らの視野を広げる
次に、STEP2は、親から「親子」にシフトし、子どもにいろんな情報に触れされて、自分の住んでいる世界の在り方をインプットし、子どもの視野を広げてあげる手法です。
うちの息子、なぜか映画を見たがらないんだよね。
誘っても、「怖いから!」と言って断られる(笑)
ハリーポッターの出だしでも泣いちゃうくらい。
そうだよね〜
今の我が家で取り入れられそうなのは、ニュースを見たり音楽を聞いたりかな?
なぜか、ニュースを怖がったりはしないな。
ニュースでウクライナ戦争のことが流れると気になって質問攻めしてくるし、トランプ大統領が耳を打たれたニュースの時もすごく真剣にみて、質問してきたな。
その時は、私自身レバイン・メソッドを深く理解してなかったけど、次からは違う対応ができそう!
日頃から、親が世の中で起きてることについて教えてあげて、視野を広げてあげるのは大切だね。
そうだね。
ニュースがハードル高かったら、プロジェクトXとか情熱大陸とかインスパイアされるドキュメンタリー番組もオススメみたい。
思い返せば、以前長男が「宇宙飛行士」に興味持った時にそれ関連の番組を見せたら食いついて見ていた!!それも、レバイン・メソッドを実践するいい機会だったんだろうね。
STEP3 世界について子どもの意見を求める
STEP3は「考えていることを自信を持って伝えきる力を身につける」ことを目的にしているので、すごく、ハードルが高い気がしますよね。
STEP 2がインプット、STEP 3がアウトプットのフェーズだと言えます。いろんなコツがるようでうs。
例えば、”正解のない質問を投げかける”こと。
子どもの意見を引っ張り出すにためには少しコツが必要です。
そのコツとは、とにかくいろんな場面で正解のない質問を投げかけることです。
それと同時に「はい」「いいえ」で終わりそうな質問はできるだけ避けるといいでしょう。
親から始まる「正解のない時代」を生き抜く世界基準の子育て(アイシャ・レバイン/著)
STEP3のポイントとしては、こちらの4点が挙げられています。
ふむふむ。観察力を高める質問って?
絵本の読み聞かせをしている中で、その絵の中について聞いたりとかも、その一つ!
「なんで泣いているのかな?」「おもちゃとられたから」と答えたら、「どうしておもちゃをとったのかな?」「おもちゃをとられたら悲しいよね。どうやったら楽しい気持ちに変えられるかな?」子どもの答えからもっと世界を広げていって、自分の気持ちを伝えてもらうようにリードすることで、日頃から自分の気持ちを言えるようになったり、相手の気持ちにも寄り添えるようになるみたいだよ。
なるほど〜
じゃあ、非現実的な質問をする意味は?
非現実的な質問こそ、究極の「正解がない質問」だよね。
答えは無限にある、その中で何か一つ自分で決めて答えるのが「判断を下す」トレーニングにもなるし、想像もつかない事態が起きても動揺せずに対応できる力にもつながるみたい。
奥深いねぇ〜
レバイン・メソッドを始める前に
本書では、そもそもレバイン・メソッドを始める前に、守るべき親子関係の7つの基礎が謳われています。
この章で書かれていることは、子育て、親子関係の基礎となる部分ですが、私に取っては耳の痛いことばかりでした。
特に、「いいから聞きなさい」と子どもを対等の立場と扱わず、親の方が立場が上のような振る舞いをすることや子どもを決してバカにしないというポイント。
自分の日頃の子どもとの接し方を振り返り、大変お恥ずかしい話ですが「早く食べなさい!」「もう寝る時間、早く歯を磨きなさい!」「そんなわがまま言うなら、もうおやつ無しにするよ!」など、常に自分は子どもを指導する側、管理する側」のような振る舞いばかりしており、我が子との関係は決して対等とは言い難い状況だったので、以後改めたいと思います(反省….)
日常でもできるレバイン・メソッド
これまでレバイン・メソッドを簡単に紹介してきましたが、実は構えなくても、日常生活に取り入れることができる部分もたくさんあります。
例えば、決める(決断する)トレーニングは、身近で毎日することでも、「洋服は何を着るのか本人に選ばせる」こともその一つです。
平日のの日常生活の中でもチャンスはたくさんあります。
朝起きたら今日の予定や目標を話すとか、通園途中に目に入るものに対して、正解のない質問を投げかける、夕飯の食卓の時間は何かのテーマ(ニュースじゃなくても)ついて話をする、就寝前は、コミュニネーションが必要なボードゲームで遊ぶなど、実は私たちの日常の中で、普段から普通にやっているようなことを含まれています。
私たちが普段過ごしている日常の中にも、レバイン・メソッドを意識して子育てできる部分がたくさんありそうですね。今日から意識を少し変えてやってみようかな?
最後に
子育てに関する自己啓発本や、おうち英語に関する本もたくさん読んできましたが、この1冊は自分が考えていることと一致する内容で非常に共感性が高かったです一冊。
近い将来、我が子がグローバルに活躍するためにはどんな能力が必要なのか?
英語力だけではなく、アイシャさんが仰るように、「自分の意見を自分の言葉で伝えきる力」が必要だと思います。
ただし、非常に残念なことに現在の日本の学校教育の中でプレゼンテーション能力やディベート能力を育むのは少し難しいと感じます。
日本で子育てをするのであれば、やはり親が意識してそのような環境を家庭で積極的に作っていく必要があるんでしょうね。
学校教育では不十分だから、家庭で親が英語環境を整えながら英語を少しずつ身につけるおうち英語と同じ考え方ですよね。
毎日の生活、子育て。ただなんとな〜く過ごすのも、グローバルマインドセットを意識しながら過ごすのも、全て親次第。
これまでは全く意識できていなかったので、これからは自戒の意味も込めて、レバイン・メソッドを少しでも意識して子どもたちと接していきたいと思います!
いちも反省ばかりです(笑)
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
本書は、我が子にグローバルな人材になってほしいと欲しいと願っているであろう、全てのおうち英語を頑張る仲間の皆さんにはぜひ、手元に持っておくのをおススメしたい1冊です。
アイシャさんの著書紹介
アイシャさんは、本書以外にも、出版されているので是非合わせて読んでみてくださいね。
2024年7月に出版されたばかりの最新の著書はこちら。
おうち英語の語りかけに、もっておきたい1冊。
これさえあれば、子育ての場面で一通り語りかけができるように場面別にいろんなフレーズのパターンを紹介してくれている、使いやすい本です。
絵本の読み聞かせを通して、レバイン・メソッドを実践できる1冊!
日英両方で読み聞かせができ、「正解のない質問」をどのように投げかければいいかの質問のサンプルがあるので、レバイン・メソッドを導入しやすいです。