おうち英語民なら、手元に持っておき何度も読み返したい1冊。
おうち英語を取り組む目的を再認識し、こどもの年齢にあった英語環境設定をするための指南書。
本書の内容を参考におうち英語に取り組み、うまくいかなかったらまた読み返して改善を繰り返す。また、英語環境設定に疲れた時は、なぜおうち英語に取り組んでいるのか、我が子に英語をプレゼントしたいという想いや、目指すべき目標を思い出させてくれる内容になっています。
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この本を読むメリット
この本を読んでほしい方はこんな方です。
この本を読むメリットは、大きく分けて3点あります。
グローバル化が加速する昨今、20年後我が子が働く未来には、今にも増して「英語力」がますます必要になってくる時代となっている。
一方で、日本人の英語力は他のアジア諸国と比較して遅れをとっている現状がある。
本著書では、お隣韓国が、1997年に起きたアジア通過危機から真剣に英語と向き合い、グローバル化に国を揚げて取り組んだ道のりを紹介することで、今後日本が辿るであろうグローバリズム・英語の必要性を分かりやすく説明してくれている。
本書の「はじめに」の部分に以下のような表現がある。
近い将来、日本人にとってのライバルは日本人だけではなくなります。中国、韓国、台湾、インド、そして経済成長著しい東南アジアの国々など、世界中の人たちとの競争が始まるのです。
「語学力のあるタフな外国人留学生」と「わが子」、企業に採用されるのはどっち?
世界で活躍する子の<英語力>の育て方 船津徹/著
ドキッとします。
少子高齢化、人口減少がさらに加速する将来、我が子が働き出すであろう20年後の日本ではグローバル化が進むのは必然。そのような世の中を生き抜くためには、英語力はもちろん、メンタルタフネス、コミュニケーション力など、我が子にはグローバルに活躍できる能力を少しでも身につけてほしいと思う親心に深く刺さる内容となっています。
原点に返り、なぜ子どもの英語教育に取り組む必要があるのかを再認識させてくれます。
昨今は「英語多読」ブームで、おうち英語に取り組む家庭が増えてきています。
一方、なぜ今英語多読がいいと言われているのか、なぜリーディング力を鍛えることが英語の定着に必要なのかをきちんと理解はできていない人が多いのではないでしょうか?
私自身も、そろそろ長男にアウトプットを促したい。オンライン英会話を始めようか?英会話がペラペラのスーパーキッズたちをインスタで見ては焦りを感じていました。
一方で、本書では英会話よりもリーディング力の育成が大切だと説いています。
実はこの「英語教育=英会話」と言う思い込みが、日本人の英語力を停滞させている原因の1つであると私は考えています。
英語の本が読めるようになれば、日本にいながら、自力で英語力を限りなく向上させていくことができるのです。子どもの英語教育を成功させるためには、「英会話バイアス」から脱却し「リーディング力の育成」へと英語学習の重点を転換することが必要です。
世界で活躍する子の<英語力>の育て方 船津徹/著
本書では、「なぜリーディング力の獲得が英語力の定着には必要なのか」「リーディング力の獲得のためには何をすれば良いのか」を順を追って説明してくれているので、納得感を持って、おうち英語の取り組みや多読に取り組むことができます。
0歳から13歳以上の年齢別にやるべきこと、モチベーションの維持へのアドバイスが具体的に書かれているので、その年齢に子どもが達したときに参考になる箇所を何度も読み返すことが可能。
かけ流しにおすすめの曲、かけ流しにおすすめの童話やおとぎ話、絵本や動画について年齢別や学習・英語環境シーン別にたくさんのコンテンツを紹介してくれています。
具体的な曲名やアニメ、絵本やリーダーの名称が書いてあるので、それらを子どもが適齢期に到達した時点でハマるものがないか試したりすることができます。このコンテンツ紹介は非常に有難いです。
この本の、「日本語の読み聞かせ」も大切にしているところがイイ!
私がこの本を読んで目から鱗だったのは、本書は『英語力の育て方』について書いた本ではあるものの、英語でのリーディング力の獲得の第一ステップとして「日本語の読み聞かせを重視している」ところです。
日本語の本を好きになるように育てる。
遠回りに思うかもしれませんが、高度な英語力を獲得する近道は「日本語の読書力を育てること」です。日本語で本好きに育てば英語でも本好きに育ち、日本語で読解力が高ければ英語でも読解力をはっきするようになります。
世界で活躍する子の<英語力>の育て方 船津徹/著
幼少期から夜寝る前のベッドタイムは絵本の読み聞かせをし、今でも継続している我が家にとってはこの「日本語の読み聞かせ」も推奨・肯定してくれている点には好感が持てます。
読み聞かせの時間は親子の大切な時間。親子の信頼関係を築いたり、安心感を与えたり、想像力を働かせる素敵な体験だったり。読み聞かせには魅力がいっぱい。
もちろん英語力の獲得は目標だけど、そもそも、絵本が好きにならないと、英語の絵本をたくさん読むステップには到底進めませんよね。納得、そして共感します。
CEFR B2レベルを目指す学習とは?
本書では、日本で英語教育を成功させるには「高校生までにCEFR B2レベルを達成」することを目標にすることが推奨させている。どう目標を達成可能とされる選択肢が2つあり、1つは「高校で1年間留学する」こと、もう一つの選択肢は「留学はせずに、小学校のうちにリーディング力を獲得する」こと。
多くの家庭では経済的、もしくは様々な制約があり、高校での留学の実現が難しい場合が多いため本書では主にどうすれば小学校でリーディング力を獲得できるかに主眼が置かれ解説されている。
本書に書かれていたステップを今後実践していくには、我が家の長男はリーディングのスタート期に立っていい年頃であり、大切な時期だと再認識させられた。
中学生では部活動やスポーツや文化活動など子どもの興味関心、やりたいことが増えることが多い。小学生でリーディング力を獲得するための各ステップを踏んでいく時間軸として、思ったより長い時間を要するのだと分かり、改めておうち英語は細く長く継続が必要だと認識できた。
目標の年齢と時期があり、逆算の観点からも、幼少期に始めることの大切さを改めて考えさせられた。
我が家の英語多読へのロードマップを作成してみた。
うまくいくか分からないが、我が家の長男に当てはめて、英語多読へのロードマップを作成してみた。
5歳長男は4歳からフォニックスを始めて、26音は身につけられたかな?というレベル。
そこから先、フォニックスをもっと学んだり、サイトワードの暗記など今後多読をやっていくに当たっての準備をやりたいと思いつつも、なかなか時間が取れずに習慣化もできずに停滞中。
小学校に上がるタイミングは生活リズムも変わり、日本語の学習・宿題とやることも増えるので、なんとか年長の1年間(もう残り1年を切っているけど)でリーディングのスタート地点に立てるように頑張っていきたいところ。
手持ちの教材でまずはできることからやってみたいと思います!(また、やってみて色々報告します!)
2歳次男・0歳長女はまだフォネミック・アウェアネス期なので、DWEを中心に、隙間時間に英語の歌や動画をかけ流しし、大量にインプットしていきたいと思う。
最後に
繰り返しになりますが、本書はおうち英語をやる意義や目的を再認識させられる一冊。
おうち英語へのモチベーションが落ちた時は、本書の第一章、第二章を読み直し、親として「なぜ子どもに英語を身につけるお手伝いをしたいのか」を思い出し、奮起したい。
親は英語環境を与えることが仕事。
おうち英語はいろんなコンテンツ、いろんな教材、手法があり、決して正解はない。
その子、その家庭にあった形があり十人十色なのは間違いないが、指南書通りにやってみてもうまくいかなかったり、これでいいのかと時に迷いが出たり、うまくいかずに悩んだりすることがこれからも沢山出てくるだろう。
多忙を理由に英語環境設定をサボってしまったり、英語以外の躾に追われてルーティンを崩したり、子育ては思い通りにいかないことが多い。
でも、頑張りたい気持ちはあるからモヤモヤする。
そんな時は親が信念を持ってブレずにやること、「英語を子どもにプレゼントしたい」という原点の想いを忘れないこと、モチベーションが落ちた時は、この初心に返ることを心がけたい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
本書は、おうち英語を頑張る仲間の皆さんには
手元に持っておくのを強くおススメしたい1冊です。
おまけ: 我が家の購入済み教材
ロードマップに出てきている、我が家が購入しているフォニックス、サイトワードに関する教材はこちらです。